「ウチの社員はやる気が無いし、
考えることができない」
そう聞くことがありますが、
あなたの会社はどうですか?
以前、私がコンサルティングに
入っていた会社さんでこんな
ことがありました。
その会社さんは、急成長していた
ため早急に人的依存から、仕組化
を作る必要があったんですね。
月1回、社長と各部署の
マネージャー、そしてグーグル
広告担当者が参加した全体
コンサルティングをして
いました。
たとえば、
・売上げの乱高下があるので、
なるべく安定させたい。
・ある商品の売上げが下がって
きている。商品の魅力が落ちて
きていると思われるので、
テコ入れしたい。
・売上げが、グーグル広告に
依存し過ぎているので、
それを何とかしたい。
・新規商品開発をしたい
・新規事業を立ち上げたい
などなど。
そして、全体コンサルの最後に
毎回、グーグル広告担当者
Aくん(20才ぐらい)から
結果報告がありました。
「〇〇の仮説を立て、ABテスト
した結果、Aが良かったです。
次に〇〇の仮説を立て、ABテスト
した結果、Bが良かったです。
次に〇〇の仮説を立て、ABテスト
した結果、Aが良かったです。
今月の結果まとめとして、
●●の仮説は、あまり差が
見えにくい結果となりました。
次回は、違った視点から△△の
仮説を立て、ABテストをする
予定です」
という感じです。
そして私がコンサルティングに
入って3~4か月ほど過ぎた時。
Aくんの報告が、毎回ほぼ同じ
で、先が見えなかったので、
コンサルから帰る前に、Aくん
から分析データをもらい、
自分なりに分析してみました。
すると、Aくんの分析結果と
全く違うのです。
「あれ、私の分析方法が
間違っているのかな?」
そう思いながら見直してみても
結果は同じ、Aくんの分析結果
と違います。
そこで、次のコンサル時、
全体コンサル前に、Aくんの
上司のマネージャーBさん
(30代後半)に確認して
みました。
「もしかしたら、私の分析が
間違っているかもしれません
が、私なりに分析してみたら
Aくんの分析結果と違うんです。
ちょっと見てもらえませんか?」
すると、マネージャーBさんが、
いろいろと調べながら分析すると、
「あちゃー、Aくん、間違ってる
じゃない。岡崎さんの分析が
合ってます」と言ったのです。
そして全体コンサルが始まると、
Bさんは、すぐにそのグーグル
広告の分析結果のことを議題に
したんですね。
「Aくん、データ分析は
どんな方法でやってるの?
さっき岡崎さんが分析してくれた
内容を確認したら、Aくんの
分析結果が間違ってたよ」
とBさんが言うと、
Aくんは、「えっ?」と
ビックリした表情に。
そして、Bさんは、
「おいおい、Aくんさー、
月500万以上、何か月も
かけて何やってんのー!
しかもコンサルの岡崎さんに、
すぐに間違いを見付けられて」
と言ったのです。
複数のマネージャーの中でも
実力者のBさんの言葉を聞いた
他部署のマネージャー達も、
「えー、マジで、Aくん、勘弁
してくれよー。何でそんなミス
してんのー」
とザワザワ言い始めます。
それを聞いていた社長(40代)も、
「おいおい、Aくん、
いったいいくら広告費を
無駄に使ってんだー」
とAくんにヤジが集中して
いました。
Aくんは、責任の重さに、顔が
引きつって、何も言えません
でした。
そこで私は、「あれ?
ちょっと待ってください。
Bさんは、Aくんに分析方法を
教えたんじゃないんですか?」
と聞くと、
Bさんは、
「Aくんには、自分で考える
クセを付けるために、自分で
調べてやるように言ってます。
それで分からなかったら聞いて
くるように伝えています」
と答えたんですね。
ちなみに、Aくんは私の
コンサルティング開始とほぼ
同時入社の20才ぐらいの
新人です。
「もしかしたらAくんは、
グーグル広告の経験者だから
採用したのかもしれませんが、
入社3~4か月の20才ぐらい
の新人に、そんな重要な仕事
を任せて数か月もフォロー
しなくていいんですか?」
私は、そう聞いてみました。
すると、それまでヤジを飛ばして
いた他部署のマネージャー達が、
お互い顔を見合わせながら、
「そう言えばそうだよな」
みたいな雰囲気になったんですね。
そして少し間があり、社長が、
「いくら分からないことが
あったら聞いてこいと指導してた
としても、Aくんの上司はBだ。
Bは、どうして今までAくん
をフォローしてないんだ。
私も、さっきAくんを責めた
けど、この雰囲気を作っていた
のは私の責任だ」
と言ったのです。
社長のこの言葉を聞いた、
他のマネージャー達も、何か
感じることがあったようでした。
全体コンサル後、その会社では、
毎回、各部署のマネージャーと
個人面談していたのですが、
ある30代のマネージャーから、
こんなことを言われたんですね。
「私たちは、自分達のやり方が
当たり前になってて、問題が
見えなくなっていることが
あると思います。
今回のように、コンサルの
岡崎さんが見て、おかしい
ところは言ってください。
私たちも改善して、会社を
もっと良くしていきたいです」
と。
実は、このようなことは、
他の会社さんでも、よく起きて
いるんですね。
社員さんと個別面談があるところ
では、
「マネージャーから、仕事
の概要は教えてもらえますが、
後は自分で考えてやれ、
どうしても分からなかったら
聞きにくるように言われて
います。
ですがマネージャーがピリピリ
してて、あまり聞ける状態では
ないんです。
それでも、どうにもならない
時に何とか聞きに行くと、
嫌味ばかり言われて、あまり
教えてもらえません。
時間ばかり過ぎて、どうして
いいか分からず、結局できない
のは自分が悪いと言われて。
もう辞めたいです」
こんな相談も受けてきました。
プレイヤーとして能力が高く、
成果を出しているマネージャー
は、マネジメント能力はさほど
高くなくても、評価されている
事が多くあります。
すると、そのマネージャーの
やり方が正当化され、部下や
新人のミスやできないのは
本人の責任になっていること
があるんですね。
もちろん、社員本人の問題や
責任の場合もあります。
なので、ミスやトラブル発見時
は、状況を詳しく確認し、問題
を切り分ける必要がありますよね。
本人の問題なのか、マネジメント
の問題なのか、仕組みの問題
なのか、他に要因はないか、
など。
そんなこと当たり前じゃないか、
そうならないように常に目を
光らせている、と思われるかも
しれません。
ただ、私たちは、他人のことは
客観的に見れるのに、自分や
自社のことになると、当たり前
になっていて、気付けなく
なっていることがあります。
あなたの会社では、そんなこと
で社員のやる気が無くなったり、
考えるように育たなかったり
してることはありませんか?
セルフイメージコンサルタント
岡崎哲也
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