GWはどのように過ごされましたか?
数年前のGW、仕事ついでに初めて京都に行った時、
年甲斐もなくはしゃいでしまいました。
歴史の表舞台となった寺社や庭園、そして色鮮やかな
舞妓さん。
「おお、これぞ日本の心!ビューティフォー!」
自然と深呼吸している自分がいました。
「スーハー、スーハ-」
京都では、味のある日本家屋がたくさんありますが、
興味深い事にあちこちの屋根にちょこんと人の像が
乗っているのに気が付きました。
気にはなりつつも、空腹には勝てず、お昼時、事前に
下調べしていた日本食の店ののれんを掻き分けたんですね。
すると壁に面白い絵を見付けたので店主に訊ねてみました。
「ああ、それね、鍾馗(しょうき)さまですよ。
あちこちの屋根の上にも乗っていますよ。(笑)」
「鍾馗(しょうき)さま?」
あまり聞いた事がなかったので、調べてみました。
中国、唐の時代、玄宗皇帝が病にかかり、高熱に
うなされていた時。
夢の中で、小鬼たちが現れては、玄宗の玉笛と楊貴妃の
香り袋を盗もうとしたり、黒い塊となって玄宗の身体に
群がってきてたのです。
「何者だ!誰か、ここへ!」
玄宗が問いただしても、その小鬼たちは、あざ笑うだけ。
玄宗の呼び声に武官たちが部屋に入ってきても、
小鬼は見えない様子。
ガタガタ震えている玄宗を医務官たちが見ても、原因は
分かりません。
五経博士は、何かに取り憑かれているようだと見立てました。
大勢の武官が守りに付きましたが夜になると、再び、
どこからともなく小鬼たちが現れて玄宗を苦しめるのです。
ある夜、小鬼たちが現れて玄宗の身体に群がり始めた時、
1人の大鬼が現れて巨大な剣を振り回し小鬼たちを
蹴散らしました。
玄宗は夢の中で尋ねました。「お前は何ものだ!」
「私は鍾馗(しょうき)といいます。
武徳年間の頃、官吏を受けましたが、この人相を恐れられ、
落とされてしまいました。私は、悲しみに暮れ、世を去った
のですが、高祖皇帝は、私を深く哀れみ、手厚く葬って
くださいました。そのご恩に報いるため、天下の災いを
取り除く誓願を立てました。陛下の病は消し飛んでございます。」
夢からさめた玄宗は、不思議と病気が全快していました。
その為、急いで画家を呼び寄せ、夢で見た鍾馗(しょうき)を
描かせたのです。
その後、その錘馗(しょうき)の絵を国が一望出来る城門の上に
掲げ、以降、受験・疫病・魔除けの神として祀るようになりました。
それから錘馗(しょうき)さまは、日本の奈良時代に渡来し、
五月の節句の魔除けとして飾られるようになったそうです。
「この子がすくすくと元気に育って欲しい」
奈良時代は、飢饉や疫病、医学や衛生環境などから、
子供が無事に育つ事は、今とは比べものにならないほど、
切実な願いだったようです。
親から子へ、子から孫へと代々、受け継がれてきた命の重み。
そして託されたメッセージ。
そう言えば私が子供の頃の事を少し思い出しました。
眠りに就く時、寝冷えしないようにと布団をかけに
来てくれたこと。
食べ物があまり無かった時、「お父さん、お母さんはもう
いいからお前がお食べ」と食べ物をくれたこと。
私の喜ぶ顔見たさにラジコンやオモチャを買って帰ってくれたこと。
子どもの成長の為だったらどんな努力や辛抱でもできる。
「お前を誇りに思う」
今思えば、それはまさしく無償の愛だったように感じています。
ところであなたが子供の頃、両親からどんな無償の愛を
受けましたか?
ちょっと思い出してみるのもいいかもしれませんね。
セルフイメージコンサルタント
岡崎哲也
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