邪魔するモノとの戦い
今日は、終戦の日ですね。
ところであなたは横井庄一さんを
ご存じですか?
太平洋戦争の終結を知らされない
まま、アメリカ領グアム島のジャングル
で28年間潜伏し、戦い続けていた
残留日本兵です。
1944年、横井さんは、部下2人
を連れていました。
最初の困難は、空腹。
3人は、ジャングルに生える赤い実
を見付け、喜んで食べました。
すると、それは猛毒のソテツの実。
腹痛と嘔吐に襲われます。
ですが4日間、水に浸けたソテツ
の実は、毒が抜け、食べることが
できることに気付きます。
そして、カエルなどの小動物、
ヤシの実などを食べて
生き延びました。
また、敵に見付からない様に、
地中に穴を掘り、葉で覆い、
住処とします。
しばらく経つと、空から
「日本は敗戦した」と帰国を
促す紙が降ってきました。
横井さんは、
「これは罠だ、日本が負ける
わけがない」と信じません。
その後、グアム島のリゾート開発が
進むのを見て、敵が要塞化したと
思い、3人は希望を失います。
そのうち、3人は仲違いし、
バラバラで生活するように
なったそうです。
そんなある時、グアム島に大型台風
が襲います。
食べ物も取れなくなり、横井さんは
2人が心配になって訪ねると、
2人とも亡くなっていたそうです。
横井さんが、地元の猟師に発見
され、羽田空港に到着し、日本へ
帰国できたのは、グアム派遣から
約28年後の1972年、満57歳。
戦前と帰国後では、ファッション
も、お金の貨幣価値も、人の考えも、
全く違うものになっていたそうです。
横井さんは28年間、どんな気持ち
で過ごしたのでしょうか?
そして以前から、このようなご相談
をよく受けます。
部下が思ったように動かず、
同じミスをするので、注意しても、
言い訳や別の意見をして反発する
と怒りが爆発する。
同じミスをしたり、動かない部下
を叱ると、すぐに辞めたり、
他の社員が委縮して会社の雰囲気
が悪くなる。
嫌われたくないので叱れない。
自分が手本にならなければという
気持ちが自分を縛り付けて苦しい。
営業で断られることが、自分を
拒絶されたように感じて心が
折れて行動できない。
神経がいつも緊張して臨戦態勢
なので、寝る時も休みの日も
リラックスできず、熟睡できない
ため、身体がきつい。
自分や会社が同業と差別化して
目立つと、妬みやひがみ、批判、
足引っ張りなど、心無い言葉に
心が傷付く。
などなど、これらの相談をされる
方の中には、「何かと戦っている
ようだ」と言う人もいます。
私たちは、いったい何と戦って
いるのでしょうか?
親の幻影?
ひどいことをした人?
それとも望ましくない行動を
とる自分?
一般的に、私たちは、自分の望ましく
ない行動や反応、感情、自分の弱さ
や欠点を、自分の意思力や
自己コントロールで克服しようと
します。
弱い自分、できない自分、情けない
自分、反発する自分、変なこだわり
を持つ自分を「内なる敵」として
戦い続け、打ち勝たなければ
いけないと考えているようです。
この方法は、本当にうまくいく
のでしょうか?
私たちは、小さい時、怖い、悲しい、
怒り、つらい、などを感じた困難や
危機にあうと、どうやら自分の心の
一部を切り離すようです。
(あなたは覚えてないと思いますが・・)
この切り離された心の一部は、
2度と同じイヤな体験をしたく
ないと、本能的に自分を守ろうと
します。
そして、その心の一部は、自分
から切り離された後、子供のまま
時間が止まり、成長しません。
そのため、私たちが成長して得た
経験、学び、選択肢、自由さえも
切り離されているので、同じような
イヤな出来事から自分を守る知恵
がないのです。
結果、心が分離した時の行動が、
唯一の方法として、その時の行動
や反応を取り続けるのです。
それはまるで自分であって、
自分でないような別人格です。
この分離した心の一部は、防衛本能
の強力な反応パターンなので、
意思力でコントロールするのは
困難なんですね。
では、たとえば、この望まない行動
をとり続ける自分が、横井庄一さん
だとしたらどうでしょう?
横井さんは、日本国の命令を受け、
軍事訓練され、終戦を知らず、家族
や日本を守るためにジャングルで、
戦い続けていました。
分離した心の一部も、本体の成長を
知らず、子供のまま、知恵も無く、
自分本体を守るために、分離した時
の行動をとり続けているのです。
ですが分離した心の一部は、自分を
守ろうとしてるだけなのに、
なぜ悪者扱い、敵扱いされなきゃ
いけないんだと、憤り、強く抵抗し、
傷付いているかもしれません。
この望まない感情や行動、
反応パターンをとる自分
(メンタルブロック)を、
悪いものとして抑え込もうと
すると、さらに暴れ、こじらせて
しまうのです。
そこで、試しに、望まない感情や
行動、反応パターンをとる自分に、
「今まで私を守ってくれてありがとう」
と心を込めて伝えてみてもらえますか。
(本当は、分離した心の一部が、
どんな状況なのか分かってあげた
方が、効果的です)
そしてどんな返事があるか感じとって
みてください。
あなたが、分離した心の一部と
向き合えてさらにビジネスと
人生が開かれることを願ってます。
PS.分離した心の一部と対話し、
納得して自分の心に戻ってきて
もらうと、悩みが解消される
だけでなく、本来の自分のパワー
を1つ取り戻すことになります。
セルフイメージコンサルタント
岡崎哲也
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