営業のメンタルブロック クロージングで緊張

■ 1.【日常の違和感・痛みの自覚】

「お客様との人間関係も築けて、商品の説明まではスラスラと言葉が出てくるのに、なぜかクロージングの瞬間だけ急に強烈に緊張してしまう……」

アポ取りも商談もスムーズなのに、最後の契約の場面になると急にブレーキがかかり、成約を逃してしまう自分に悩んでいませんか?

実は、どれだけ大人の理性が「目標を達成したい」と願っていても、あなたの潜在意識が「ある強烈な記憶」からあなたを守るために、あえて緊張を起こさせていることがあるのです。

■ 2.【セッション事例】

40代医療系会社営業部長Aさんの「クロージングの足止めと過去のトラウマ」

(許可を得て、本人が特定できないように加工してご紹介します)

先日、ある医療系会社の営業責任者を務める、40代の営業部長Aさんからご相談をいただきました。

Aさんは爽やか系でとても感じがよく、お客様の懐に飛び込むのが得意な方。

今期の高い売上目標を達成するため、自ら社長とかけあって、コンサルティングを受けに来られたのです。

そこで、「目標達成するために、今一番課題と感じているのは何ですか?」と聞いてみました。

すると、それは【営業のクロージング】とのことでした。

アポ取りもプレゼンも、アフターサポートもやれている。

ただ、ネックはクロージングだと言うのです。

「どういう意味ですか?」と深く聞いてみると、

「それ以外の時は言葉もスラスラ出てくるし、自分らしくいい状態で振る舞えるのですが、クロージングになると、急に全身に緊張が走るんです」

とのこと。

「どのように全身に緊張が走るのですか?」と聞いてみると、

「急に、心臓がバクバク激しくなり、身体がカーと熱くなってきます。

そして、すごく焦って早口になったり、言葉が出なくなって、言葉をつまらせながらクロージングしています」

と言うのです。

「その状態をお客様に気付かれないようにクロージングしてるので、ぎこちなくなっていると思います。

急に、私のぎぎこちない変化に気付いたお客さんが、違和感を感じているのだと思います」

と教えてくれました。

自分で気付き始めたのは4〜5年前ぐらいからで、段々とそれが強くなっているとのこと。

「では、クロージングしている時のことをちょっと思い出してみてもらえますか?」

と言うと、Aさんの顔の表情に緊張が走り始めました。

「今、心の中で何が起きてますか?」

と聞いてみると、

「こわいです」

とAさん。

「何がこわいのですか?」

と聞くと、

「よく分からないのですが……」

とのこと。

「もうちょっと、そのこわい気持ちが何なのか見てもらえますか?」

と聞いてみると、

「怒られそうな気がします」

とのこと。

「誰から怒られそうな気がしますか?」

と聞くと、Aさんは緊張したまま、ポツリポツリとこんなことを語り始めたのです。

「20代の頃、ネットワークビジネスにのめり込んでました。

家族、親戚、友人、学生時代の同級生、さらに紹介をもらいながら、かなり活発に動いてました。

私は、地元でそのネットワークビジネスのトップ数パーセントにのぼり詰めたのですが、

最終的に、たくさんの人に迷惑をかけてしまいました。

『金を返せ!』

『人を紹介したのにどうしてくれるんだ!』

そんなふうに怒鳴られ、悲しませたり、絶縁されたりと、全ての人間関係が破壊したんです。

私は一所懸命、謝罪して回ったけど、ダメでした。

正式な処分や業務停止といったトラブルにまでは至りませんでしたが、もう地元にはいられなくなり、大都市に出てきたんです。

その時の人たちの顔が出てきます」

とAさん。

「クロージングする瞬間、あの体験を2度と繰り返したくないと、自己防衛本能がそうさせていたんですね」

と私が伝えると、Aさんは、

「もう十数年以上前のことで、思い出さないようにしてたので風化したと思っていました。

こんな感じで、まだ心の中に残って影響してたんですね」

とため息まじりにつぶやいたのです。

「自分では消したい記憶でも、それだけ強烈な体験だったから、本能・潜在意識は覚えているんですね。

それが制限をかける思い込み、メンタルブロックとなって、クロージングで緊張させていたようです。

そこでどうされますか?

このメンタルブロックを、このまま持ち続けるのと、手放すのとでは、どちらの方がAさんの目標達成につながりますか?」

と聞くと、

「手放したいです」

とAさん。

そこで、Aさんのこわい気持ちや悲しい気持ち、悔しい気持ちや罪悪感、後悔などを解放して、潜在意識の書き換えをすることで、メンタルブロックを解除しました

通常、メンタルブロックの原因は、15歳以下、特に7〜10歳の頃に作られることが多くあります。

ですが、大人になってからであっても、強い感情が伴う強烈な体験・出来事(事故、病気、天災、大きな失敗、大切な人との別れ、予想外の出来事など)であれば、本能に刻まれ、原因が作られることがあるのですね。

営業部長のAさんは、その後、クロージングの緊張やその他のメンタルブロックも解除し、能力発揮のメンタルトレーニングなども行い、自分と営業組織の売上目標を見事に達成したと連絡をいただきました。

■ 3.【メンタルブロックの『多重構造』と『利得』】

営業責任者や経営者が、最後の最後で成約を落としてしまう時、心の中では以下のような多重構造が働いています。

階層 心理状態 具体的な現れ方
表層(悩み) 行動のストップなど クロージングの瞬間だけ急に全身が緊張し、ぎこちなくなって成約を逃してしまう
1層(状況に応じて) 無意識のメリット(利得) 緊張して言葉を詰まらせる(無意識に行動にブレーキをかける)ことで、あの最悪な人間関係の破壊を再現しないよう、自分を守っている
2層(原体験) 過去のトラウマなど 20代の頃にネットワークビジネスで周囲に迷惑をかけ、怒鳴られ、全ての人間関係が崩壊した強烈な恐怖と罪悪感

● 潜在意識が隠し持つ「無意識の利得・メリット」

「クロージングの瞬間、急に全身を緊張させて言葉を詰まらせること」で、20代の頃のあの地獄のような人間関係の崩壊と、激しい非難から自分自身を必死に守ろうとしていました。

ビジネスを前に進めたいのに、どうしてもブレーキがかかってしまうその緊張は、あなたの能力不足ではなく、「2度とあの痛手を負わせない」という、あなたの潜在意識の切実な優しさであり、自己防衛本能(メリット)だったのです。

ちなみに、【営業のクロージングで緊張する】というお悩みにおいて、よく出てくる内容としては以下のようなものがあります。

  • よくある営業ブロックの原因一覧

    • 自分に自信がない、商品に自信がない、会社に自信がない

    • 断られるのが怖い、相手から嫌われたくない

    • 相手が可哀そう、相手の懐(経済事情)が心配

    • 相手にプレッシャーを与えたくない

人には様々な人生があって状況も違うので、原因が複数絡み合っている場合がほとんどです。

だからこそ、絡み合ってしまった原因の糸を丁寧にほどき、大きな原因から順番に外していくことで、本来の実力が劇的に発揮されるようになります。

■ 4.【本来の自分へ戻るステップ&終わらせる分岐点】

もし、あなたが営業のクロージングで緊張するようでしたら、クロージングする瞬間、心の中で一体どんなことが起きているでしょうか?

大人の理屈でどれだけ抑え込もうとしても消えなかったその緊張は、あなたの潜在意識からの「ここに原因があるよ」という大切なメッセージなのです。

原因を優しく見つめ、絡み合った糸をほどいていけば、お客様と真の信頼関係で結ばれたまま、心地よく成約をいただける本来の素晴らしい営業力を取り戻すことができます。

ここから先、その心のブレーキ、メンタルブロックを緩めていくルートは2つあります。

もし、ご自身のペースで、自分の心の中にある「メンタルブロック24種類心のクセ」のパターンを整理したい方は、以下のステップを読み進めてみてください。

💡 じっくり自分で整理を進めたい方へ:「24種類の心のクセ」はこちら

そして、もし「頭では分かっているけど、どうしても自分では解決できない」「なぜなんだと自分を責めるループから一気に抜け出し、本来の自分を取り戻して実力を発揮したい」と感じる方は、安心してお問合せください。

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セルフイメージコンサルタント

岡崎哲也

 

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