7種類のイライラ、怒り爆発のメンタルブロック解除

■ 1.【日常の違和感・痛みの自覚】

仕事で部下や社員に注意したとき、相手が素直に聞かず反抗的な態度をとってカチンときたり、怒りが強く爆発してしまうことはありませんか?

最近はパワハラと批判されるリスクや退職を恐れて怒りを我慢するあまり、身体が疲れやすくなったり、虚しさを感じたりする経営者や幹部の方も少なくありません。

実は、そのやめられない強いイライラや怒りの正体は、あなたの器の小ささではなく、潜在意識の奥底に蓄積されたメンタルブロックの防衛反応なのです。


■ 2.【セッション事例】

以前、50代の経営者Aさんからこんなご相談がありました。

(許可を得て、本人が特定できないように加工してご紹介します)

「普段、社員や周りには、見せませんが、いつもイライラして強い怒りがあります。

仕事は、好きで、やりがいもあり、社員やお客様、取引先への責任もあるので、普通にやっていますが、身体がとても疲れやすくなってます。

なぜかやる気が起きず、虚しくなることさえあります。

こんな会社を作りたかったんじゃない、何かが違うと感じています」

セッションでは、Aさんが、その強いイライラ、怒りを感じている時、身体のどの辺りで、どのように感じているか聞いてみると、

「お腹や胸の辺りに、ドス黒いモノがドロドロ渦巻いている感じがあります。

後頭部にも、赤いトゲトゲがあって、チクチクしている感じがします」

とそのお腹や胸のドス黒いドロドロ渦巻いているモノに意識を向けてみると、どんな感覚がありますか?と聞くと、

「社員が、教えている仕事をできない、やらない、注意・教育しても反抗的な態度をとるイライラと怒りですね」

後頭部の赤いトゲトゲのチクチクに意識を向けてみると、どんな感覚がありますか?と聞いてみると、

「何というか・・・社員を注意・教育で、怒りたい、叱りたいのに、叱れないことです。

私から怒られた社員が休職したり、辞めたりすることもあって、幹部から、社長は、怒り方が強いから、パワハラになる可能性があります。

だからあまり怒らない方がいいと言われたんです。

だったら幹部がちゃんと教育しろよ、お前たちがしっかり教育しないから、俺がイライラしてるんじゃないかと言ったんです」

それは、部下や社員を、注意・教育で叱れない、怒れないこと、そして、そんな叱れない、怒れない自分に対するもどかしさやイライラ、怒りですね、と聞くと「そうです」とのことでした。

なので、その胸お腹や胸のドス黒いドロドロ渦巻いている怒り、そして後頭部の赤いトゲトゲのチクチクする怒りのメンタルブロックを外していきました。

さらに、まだ顔の表情が、何か言いたそうだったので、別の強いイライラ、怒りを聞くと、アルバイトや取引先のミス、無責任な態度、お客様の無理な要求やハードクレームなども、強いイライラや怒りの原因になっていたんですね。

なので、その強いイライラ、怒りのメンタルブロックも外していいきました。

そしてAさんの表情を見ると、あれ、もっと奥がありますよね?Aさんが、本当は何に一番怒っているのですか?と聞いてみると、「え?本当は何に一番怒っている?」と考え込むAさん。

すると、ハッとした表情になり、

「30代の時、知人から投資話を持ちかけられて、数千万円騙されたんです。

あの時の怒りと悔しさ、恨み、みたいな感情と記憶が蘇ってきました」

ちなみに、その騙した相手への怒りと同時に、騙された自分にも怒っていませんか?と私が尋ねてみると、「あ、怒ってます」とAさん。

なので、騙した相手への怒りと、自分に対しての怒りのメンタルブロックも外していったんですね。

「自分では、もう心の整理が付いていたと思っていたのですが、心の深いところには、まだ残っていたんですね、ビックリです」

イライラ、怒りのメンタルブロックは、複合要因の場合が多いため、Aさんは、別の回のセッションでも扱っていきました。

そしてさらに深いところで、イライラ、怒りを強く感じるこんな場面をAさんは教えてくれたのです。

「中2の時、中3の悪い先輩達に生意気だと言われて、放課後、校舎の屋上に呼び出されたんです。

相手は複数人で、こっちは1人だったので、私は木刀を持って行きました。

そして先輩たちが先に手を出してきたから、ボコボコにしたんですね。

すると、学校の先生や両親からケンカはダメだ、やり過ぎだと言われて、こっぴどく怒られたんです。

待ってよ、あの時、先輩たちが私を呼び出して先に手を出さなかったら、そもそもケンカにならなかったし、ケガもさせなかったよ、そう私が何度言っても、先生や両親は聞き入れてくれませんでした。

じゃあこっちが、大人しく複数人からボコボコにされてケガをさせられたら良かったのか!と本当に悔しかったんです」

確かにその悔しさは、ありますよね、なので、この時のイライラ、怒りのメンタルブロックも外していきました。

結果、Aさんは、全く怒らなくなったわけではありません。

怒りは、人間の正常な感情なので、完全に消えることはないです。

いますが、以前のように、イライラと怒りを常に感じていて、なぜかやる気が起きなかったり、反射的に怒りが爆発する、キレるようなことは無くなったそうです。

それは、以前からの蓄積されていた強いイライラ、怒りの原因を解消することで、お悩みも解消されたのでした。


■ 3.【メンタルブロックの『利得』と構造の反転】

責任感が強く、会社のために怒りを我慢していたAさんですが、なぜお腹のドロドロや後頭部のトゲトゲといった強い不調に苦しんでいたのでしょうか。

心の多重構造を紐解くと、そこには潜在意識の驚くべき「利得(メリット)」が隠されていました。

階層 イライラ・怒りの爆発の多重構造
【表層】表面上の悩み 普段は隠しているが、常に強いイライラと怒りがあり、身体が疲れやすくやる気が起きない、虚しい

【1層目】最初の心のブレーキ 社員が反抗したり動かなかったりすることへの怒りと、幹部に「パワハラになる」と制止されて**「叱りたいのに叱れない不甲斐なさ」へのイライラ**。

【2層目】その奥の心のブレーキ 30代の時に知人に数千万円騙された投資話への怒り・恨み、および、そんな相手を信じて騙されてしまった「自分自身への激しい怒りと自責」。

【3層目】最深部の本音と執着 中2の時、複数人の先輩から身を守るために木刀で応戦したのに、先生や両親から「やりすぎだ」と理不尽に責められ、言い分を全く聞き入れてもらえなかった強烈な悔しさと無力感。

潜在意識は、「正当防衛であっても、力を振るうと周囲から拒絶され、理不尽に悪者にされる」という恐怖からAさんを守るため、あえて「怒りを外に出せない(怒るとパワハラで孤立する)」というブレーキをかけ、Aさんの社会的立場と安全を守ろうとしていた最大の利得。

このように、過剰なイライラや疲労感は、あなたを困らせるためではなく、「かつての理不尽な痛みや自責を二度と繰り返さないため」に、潜在意識がブレーキを踏みながら同時にエネルギーをドロドロと内側に渦巻かせて防衛していた証拠(メリット)なのです。

この多重構造を紐解き、抑圧していた過去の怒りと恐怖を解放したとき、現在のイライラ衝動は根本から反転し、消失します。


■ 4.【なぜ頭で分かっても変われないのか?】

● 自力で奮い立たせようとするほど、抵抗が強くなる理由

多くの経営者や幹部は、イライラがたまると「アンガーマネジメント」の手法を使って、「6秒数えて怒りを鎮めよう」「大人の対応をしよう」と頭(理性)で感情をコントロールしようとします。

しかし、Aさんの事例が示すように、あなたが部下の反抗や理不尽なトラブルに過剰に反応してキレそうになるのは、潜在意識の奥底で「中2の時のあの理不尽な悔しさ」や「30代で数千万円騙された時の裏切りの痛み」が未だにリアルタイムで警報を鳴らし続けているからです。

潜在意識は「大人しくしていたらまた騙されるぞ!」「言い分を聞いてもらえないとまた理不尽に傷つくぞ!」と、100%のパワーであなたを守るために怒りのエネルギーを湧き上がらせています。

それを頭だけで「怒ってはいけない、パワハラになるから我慢しろ」と力づくで抑え込もうとすればするほど、心の中の圧力は高まり、結果として「やる気が起きない」「虚しい」「身体が異常に疲れる」という形で心身が悲鳴を上げます。

原因となっている過去の不条理なトラウマの警戒アラートを止めない限り、いくら頭で「怒るな」と言い聞かせても、内部戦争が激しくなり、根本から変わることはできないのです。


■ 5.【セルフチェック】

■7種類の怒りのメンタルブロック表

時代の変化の早さなどに伴い、世の中全体にイライラや怒りを溜め込んでいる人が増えています。

特に組織を引っ張るリーダーは、自分の怒りを「ただのストレスだ」「自分の器が小さいからだ」と処理して麻痺させがちですが、それは大きな誤解です。

あなたが何に反応してイライラし、なぜ怒りやすいのか。

その本当の原因(心のブレーキの正体)を突き止めるために、私がこれまでのセッションから体系化した「7種類の怒りのメンタルブロック」と照らし合わせながらチェックしてみてください。

  • [ ] ◆1.自尊心を傷つけられた怒り(プライド型)

    • 【心の奥にある原因】: 「バカにされたくない」「軽く扱われたくない」という強い防衛本能。

    • 【日常の具体例】: 部下から「それ、意味あるんですか?」と正論(あるいは上から目線)で反論されたり、自分の経営理念や大切にしている価値観を否定されたように感じた瞬間、人格まで否定されたような猛烈な怒りが湧き上がる。

  • [ ] ◆2.自分や守るべきものが脅かされた怒り(防衛型)

    • 【心の奥にある原因】: 「大切な場所や人を失うかもしれない」という強烈な恐怖。

    • 【日常の具体例】: 大切な社員が他社から引き抜かれそうになったり、会社の財務や安全を脅かすような理不尽なトラブル、あるいは家族の健康を害するような事態が起きたとき、身を守るために過剰なまでの攻撃性や怒りが発動する。

  • [ ] ◆3.信頼の裏切りによる怒り(裏切り型)

    • 【心の奥にある原因】: 「信じていたのに、裏切られて傷ついた」という過去のトラウマ。

    • 【日常の具体例】: 目をかけて食事に連れて行き、親身に仕事を教えていた部下が、突然反抗的な態度をとったり後ろ足で砂をかけるように辞めていったとき。

      「あれだけやってあげたのに」という強い怒りと恨みが止まらなくなる。

  • [ ] ◆4.自己実現の妨害による怒り(妨害型)

    • 【心の奥にある原因】: 「自分の思い通りに進まない、コントロールを奪われる」ことへの焦燥感。

    • 【日常の具体例】: 自分が決めた戦略やプロジェクトが、役所の理不尽な規制や、取引先のミス、あるいは社員のモチベーションの低さによって足止めを食らったとき、前進を邪魔された感覚になり激しいイライラが爆発する。

  • [ ] ◆5.拒絶、見捨てられた孤独の怒り(愛情欠乏型)

    • 【心の奥にある原因】: 「自分は誰からも理解されない、一人ぼっちだ」という孤独の恐怖。

    • 【日常の変形例】: 社長である自分の熱い想いや意図が幹部・社員に全く伝わらず、孤立無援に感じるとき。

      「どうして誰も俺の気持ちを分かってくれないんだ!」という怒りとなって表面化する(今回の経営者Aさんの最深部もここにつながっていました)。

  • [ ] ◆6.不公平・理不尽による怒り(不正義型)

    • 【心の奥にある原因】: 「ズルい奴が許せない、不条理に自分が損をしている」という悔しさ。

    • 【日常の具体例】: ニュースで政治家や大企業の汚職・パワハラを見たときだけでなく、社内で「自分勝手に動いて成果も出さない奴」がのうのうと守られている理不尽さ、あるいはクレーマーからの無理な要求に対して、ルールを無視されたことへの猛烈な憤りが湧く。

  • [ ] ◆7.自分自身に向けられた怒り(内向型)

    • 【心の奥にある原因】: 「理想の自分でいられない、大切なものを守れなかった」という自責の念。

    • 【日常の具体例】: 思うように売上を上げられない自分、過去の経営判断ミス(投資詐欺や採用の失敗)で損失を出してしまった自分に対して、今でも「なぜあのとき、もっとうまくやれなかったんだ」と、心の奥底で自分を刃で突き刺すように責め続けている状態。


あなたのイライラや怒りは、この7種類のどれに当てはまりましたか?

実際には、いくつかの種類が複雑に絡み合っている場合がほとんどです。

「自分が怒りっぽかったのは、性格が悪いからではなく、過去に傷ついた潜在意識が必死に自分を守ろうと警報を鳴らしていたからんだ」

その原因に気づくだけでも、心の荷がスッと軽くなり、救われるビジネスパーソンは本当にたくさんいます。

そして、原因の種類によって、心のブレーキの正しい外し方も全く変わってくるのです。


■ 6.【本来の自分へ戻るステップ】

● 鎧を脱いだ時、エネルギーが自然に戻ってくる

イライラを解消するために、多くの人は「怒らない仕組み」を外側に作ろうとしますが、本当に必要なのは内側にある「怒りの蓄積原因を外す(引き算)」ことです。

事例の経営者Aさんも、セッションを通じてお腹のドロドロや後頭部のトゲトゲの正体であった「部下へのイライラ」「数千万円騙された過去の自責」「中2の時の理不尽な悔しさ」を一つずつ丁寧に手放していきました。

「あの時の怒りは、未熟な自分を守るために必要だった。

でも、もう何十年も前の痛みを今に持ち込んで、目の前の社員にぶつける必要はないんだ」

自分の潜在意識がそう深く納得したとき、Aさんは自分や周囲を責めるのをやめ、心身を蝕んでいた異常な疲労感ややる気のなさが一気に解消されました。

怒りは人間の正常な感情ですから、完全にゼロにはなりません。

しかし、過去の蓄積された怒りの呪縛が解ければ、反射的に怒りが爆発したり、キレて自己嫌悪に陥るようなコントロール不能な状態はなくなります。

テコの原理のように、心のブレーキを緩めることで本来のエネルギーが内側から自然と湧き出し、何かが違うという違和感から脱却して、本当に作りたかった理想の会社経営へとラクに舵を切ることができるのです。


■ 7.【終わらせる分岐点】

常にイライラに苛まれ、なぜか虚しさを感じてしまうのは、あなたの経営者やリーダーとしての器が足りないからではありません。

「もう、過去の裏切りや理不尽な痛みの重荷を背負ったまま、周囲に身構えて孤独に戦うステージは終わりにしよう」という、次のレベルへ進むための大切なサインです。

ここから先、その心のブレーキ、メンタルブロックを緩めていくルートは2つあります。

もし、ご自身のペースで、自分の心の中にある「メンタルブロック24種類心のクセ」のパターンを整理したい方は、以下のステップを読み進めてみてください。

💡 じっくり自分で整理を進めたい方へ:「24種類心のクセ」はこちら

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セルフイメージコンサルタント

岡崎哲也

 

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