経営者のメンタルトレーニング
プレッシャーを有効活用
あなたはプレッシャーで、思う
ような成果を出せず、逃げ出したい
と思ったことはありませんか?
適度なプレッシャーは、いい緊張感
となり、能力・パフォーマンス発揮
に有効です。
ですが、過度なプレッシャーは、
パフォーマンス発揮を妨げます。
典型例は、オリンピック。
オリンピック選手は、国の期待を
背負い、世界中の注目を集めます。
世界中の厳選されたトップアスリート
がオリンピックの日程に狙いを定めて
徹底的に準備して出場するため、
凄まじいプレッシャーとなります。
よく「オリンピックには魔物がいる」
と言われ、実力のある選手が力を
発揮できない時がありますよね。
魔物の正体は、そうした大きな
プレッシャーに、のみ込まれて
しまう自分の心だと言われています。
そもそもプレッシャーとは、
何でしょうか?
それは、今の自分の能力、経験より
高い目標や、周りの大きな期待から
失敗できない状況で感じる心理的な
圧力です。
このプレッシャーについて、
メンタルトレーニングのご相談も
多く頂くので、事例をご紹介します。
以前、40代2代目経営者のAさん
から、「プレッシャーが強いので、
何とかできないですか?」
とご相談がありました。
プレッシャーを強く感じ始めた
のは、約3年前、社長になってから
とのこと。
お客様や取引先、社員、社員の家族、
自分の家族、周りの期待と責任を
一層重く感じ始めたそうです。
そして社長になると、それまで以上
に自分と幹部や社員との間に、
”壁”を感じるようになったそうです。
自分に付いてきているように見える
古参幹部も、前社長の父親に付いて
きたのであって、実際は、お手並み
拝見というような態度。
成果は出して当然、うまくいかない
と冷ややかな目で見られる。
常に、社員や取引先などの人目が
気になり始め、期待に応え続け
なければいけない。
プレッシャーで、思考力、判断力、
行動力も鈍くなり、イライラする
ことも増え、幹部や社員に強く
あたってしまうこともあるとのこと。
自分の弱みを見せられないので、
部下と腹をわって本音で話せない。
大事な何かを避けている気がする。
自分の会社なのに、肩身が狭く感じ、
朝起きても会社に行きたくない日が
あると教えてくれました。
「ではプレッシャーのストレス解消
に、どんなことをされてますか?」
と聞くと、
「ゴルフとサウナに行ってます。
でもゴルフは、取引先や経営者仲間
と接待ゴルフのようなものだから
心からは楽しめないです。
瞑想やマインドフルネスも勧め
られてやってみたけど、いいような
気もするけど、そこまで効果は
感じられません。
いつも仕事が、頭の片隅にあるので、
なかなかリラックスできないんです。
なので、結局は、お酒で気持ちを
まぎらわすしかないですね・・・」
と苦笑いしながら語ってくれました。
「では、その重いプレッシャーは、
身体のどの辺りで、感じられて
ますか?」とAさんに聞くと、
「後ろ首と両肩です」との返事。
「その後ろ首と両肩にある重い
プレッシャーは、どんなイメージ
ですか?」と尋ねると、
「後ろ首と両肩に、鉄のおもりが
張り付いているような感じです。
それと頭の中心が締め付けられる
ような感覚があります」とのこと。
「それらの感覚は、いつぐらいから
感じてますか?」と聞くと、
少し間をおいて、
「おそらく小学生ぐらいの頃から
だと思います」と教えてくれました。
Aさんは、小学生の頃から、
「この家を継ぐのだから、もっと
しっかり勉強しなさい!」と
塾や習い事、中学受験などで両親
の教育が厳しかったそうです。
親や祖父母、親戚、親の友達など、
周りの期待が重く、常に、周りの
期待に応え続けなければならない。
結果を出せないと、親に厳しく
怒られたり、がっかりした表情を
されるのがつらいと感じていた。
そして兄弟や親戚、親の友達の子供
と比較され続けてきたそうです。
「ではAさん、その重いプレッシャー
をずっと持ち続けたいですか?」
と聞くと、
「軽くしたいです・・」
とのこと。
では、その重いプレッシャーを軽く
しましょうね、と伝えて、
Aさんが一番、やりやすい方法を
対話で見つけて進めていきました。
過剰なプレッシャーは、本来の自分
の能力やパフォーマンス発揮を制限
するメンタルブロック(心の壁)
となります。
【メンタルブロック解放】
「ところで元々のプレッシャーが、
10だとしたら、今、いくつぐらい
に下がりましたか?」とAさんに
尋ねると、「2~3ぐらいになり
ました」とのこと。
「では、軽くなった7~8は、今まで
消耗していた心理エネルギーが有効
に使えるようになったということ
ですね。
このことで、今後、どのような変化
や行動ができそうですか?」
と尋ねると、
「今までの親の考えや、社会の
価値観、枠、しがらみが軽くなった
ので、人目を気にせず、もっと自由
にやれそうです。
今後、さらにスピーディーに意思決定
や行動できます」
とAさんは、爽やかな笑顔で語って
くれました。
今までこのプレッシャーのご相談は、
社長や経営者、幹部はもちろん、
自営業者、武道の全国組織の責任者、
大学教授、など、役職就任後から
あるいは、独立起業後から強く
感じ始めることが多いようです。
ところで人は、強いプレッシャー
で心にゆとりが無くなると、
動物本能として反射的に、
「戦う、逃げる、硬直する」
の3択となります。
特に、戦うの場合、イライラしたり、
怒りの感情で攻撃的になりやすい
んですね。
それが、部下や社員の委縮、辞めたい
と言い始めたり、会社や家庭内が暗い
雰囲気になるなどの原因にもなって
いるようです。
それを改善するために、自分の心の
修養ができてないからだと、様々な
方法を試すけど、なかなかうまく
いかず苦労されている人も少なく
ありません。
なぜか?
強いプレッシャーの、反射的行動は
心の修養の問題ではなく、自分の
生命を守ろうとする動物本能だから
です。
では、どうすればいいのでしょうか?
そこで質問です。
「あなたが今、プレッシャーを
感じているのは、身体のどこですか?」
メンタルトレーニングは、まずは自分
の身体との対話から始まります。
セルフイメージコンサルタント
岡崎哲也
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