経営者のメンタルトレーニング 自分の人生ではない


Fotolia_41107371_XS

経営者のメンタルトレーニング

 

自分の人生ではない

あなたは自分の人生を生きている

感覚がありますか?

 

時々、社長や経営者、幹部、

自営業者など、パワフルな人でも、

自分の人生ではないと感じている

人がいるようです。

 

以前、メンタルトレーニングの

継続コンサルを受けられた50代

経営者Aさんのケースを、許可を

得てご紹介させて頂きます。

 

元々、私のメンタルトレーニングの

コンサルを受けた目的は、動かない

社員やミスを繰り返す社員、反発する

社員にイラッとして怒る。

 

すると他の社員も委縮して会社の

雰囲気が悪くなる。

 

そのため、怒って指導するのを

我慢してしまう。

 

それも変な話で、間違っていたり、

動かない社員に、なぜ私が我慢しない

といけないのかとストレスが溜まって

いる。

 

本当は、社員がもっと成果を出せる

ように、経営者としてより良い

リーダーシップやマネジメント力を

高めたいという内容でした。

 

よくあるテーマです。

 

セッション最初の1~2回で、

イラッとして怒るのが改善され、

より冷静に叱ったり、教育できる

ようになると、

 

社員さんとの関係や会社の雰囲気

も徐々に改善されてきたようで、

次にこんなご相談がありました。

 

Aさんは、50代半ばとなり、身体

が重くなってきたと感じていた

そうです。

 

食事や運動なども、長く気を付けて

いたので、年齢のせいかなと感じて

いました。

 

でも何かが違う気がする。

 

「自分であって自分ではない感覚が

ある」と言うのです。

 

その時、Aさんの表情と言い方が

少し気になったので、それについて

さらに聞いてみました。

 

すると、「自分の人生なのに、自分

の人生ではない感じがする」

と言うのです。

 

「どういうことですか?」と私。

 

「何かに自分が動かされている

ような・・・」とのこと。

 

その「何かに自分が動かされている

感覚に、心当たりはありませんか?」

と聞くと、

 

Aさんは、う~んと少し考え込むと、

ハッと何かに気付いた表情で、

あれかもしれないと語り始めたのです。

 

「私が小学2年生の時、2つ上の兄

がいました。

 

兄は、成績もスポーツも優秀、学校

でも人気者。

 

親の期待を一身に背負って、

可愛がられていました。

 

次男の私は、成績もスポーツも普通。

どちらかというと放任されていました。

 

兄はいいなと羨ましい気持ちを感じ

つつ、私は山でセミやカブトムシを

とったり、自由に遊びまわっていま

した。

 

そんなある時、兄が交通事故で亡く

なったのです。

 

私たち家族は深い悲しみに暮れました。

 

そして両親は、兄の面影を私に重ね、

兄への期待と愛情を、私に向ける

ようになったのです。

 

それまで、ほったらかしだった私は

その変化にとまどいを感じながらも、

これからは大好きだった兄を背負い、

一緒に生きていくんだと強く心に

誓ったのです。

 

そして、親の期待や応援もあり、

私は勉強もポーツも頑張り、成績も

上がり、野球でも県3位の結果を

残すことができました。

 

ただ、高校生の反抗期だった時、

母親から「あの子(亡くなった兄)

だったら、こんなことは言わ

なかっただろうのに・・・」

 

と悲しげに言われた時は、本当に

申し訳ない気持ちになりましたね。

 

その後、大手企業に就職し、

頑張って昇進し、関連子会社の社長

を任されるまでになることが

できたんです」

とAさんは、語ってくれました。

 

「そうだったんですね。ところで

先ほど言われていた、自分であって

自分の人生ではないような感覚とは、

どういう意味ですか?」と尋ねると、

 

「・・・私は今まで兄を背負い、

兄の人生を生きてきたのかも

しれません。

 

この年齢になって、それを重く感じ

始めたんですね」とのこと。

 

「そして、どうしましょうか?

今まで通り、大好きなお兄さんを

背負って、お兄さんの人生を生きて

いくのも1つの方法ですし、

 

私と一緒に新しい別の方法を探し、

自分の人生を生きることもできると

思いますが、どうされますか?」

と尋ねてみました。

 

するとAさんは、小さい頃のお兄さん

との思い出、お兄さんが亡くなった

後、自分に向けられた両親の期待と

愛情、

 

その後、それらを人生の原動力、

パワーに変えて頑張ってきたこと、

様々なことが思い出されている

ようでした。

 

「・・・兄を見捨てることは

できません・・・」

とつぶやいたのです。

 

「そうですよね、Aさんもご両親も

大好きなお兄さんでしたからね。

 

どちらを選んでもAさんの自由

ですよ」と私。

 

すると、Aさんは少し時間を置き、

言葉をつまらせながら、

「・・・本当はもうラクになって、

自分の人生を生きたい・・・」

と答えたのです。

 

「では、今、大好きなお兄さんを

背負っているのを想像してください。

お兄さんの雰囲気、温もり、重さは

どんな感じでしょう。

 

そして、そのお兄さんに、何て

言いたいですか?」

 

そして、今まで背負って、一緒に

人生を歩いてきたお兄さんと対話

しながら、最後、お兄さんには帰る

ところに帰ってもらいました。

 

セッション終了後、

「なんだろう、この身体の軽さは。

心が青空のように澄み渡り、清々しい

です。今までこんなに影響があった

んですね!」とAさんはビックリ

されていました。

 

小さい時、兄弟姉妹や親、祖父母

など家族を失うのは、とても大きな

悲しみですよね。

 

そもそもAさんのように、亡くなった

家族を心理的に背負い、一緒に生きて

いることに気付いてないことも多い

ようです。

 

そして、このようなことは、普通

では、なかなか言いずらいことだと

思います。

 

また、自分の悩みは、特殊だから

解決できないのでは?

 

今までどこに行っても無理だったから

と半ば、諦めている人もいるようです。

 

ちなみに、私のメンタルトレーニング

のセッションでは特殊な心理技術を

使っているので自分1人では自覚

できてない無意識の気持ちがスルスル

出てきやすくなります。

 

ところであなたは、

「自分であって自分ではない感覚」

や「自分の人生ではない感覚」

がありませんか?

 

代表例では、たとえば、子供の時、

・あれをしなさい

・これをしなさい

・あれをしたらダメ

・これをしたらダメ

 

など、親の考えや教えが、いい意味

でも悪い意味でも、自分の性格を

構成する大きな要素となっている

ため、その教えに縛られ、自分の

人生ではないように感じられること

があります。

 

自分の人生ではないように感じる

原因は、今回のケースだけでは

ないので、もしそのように感じられて

いましたら、新しい別の方法を

一緒に見付けることができますよ。

 

セルフイメージコンサルタント

岡崎哲也

 

■メンタルトレーニンで営業力強化

メール講座(全10回・無料)

メルマガボタン