■ 1.【日常の違和感・痛みの自覚】
「人によく見られたい、いい格好を見せたいと周りに奢ったり、見栄でお金を浪費してしまう……」
あるいは、あまり行く気がしない飲み会を断れずに付き合ったり、自分を大きく見せるための買い物をしては、後で後悔していませんか?
頭では「良くない」と分かっているのに浪費の衝動がやめられない背景には、実はあなたの潜在意識が必死に隠そうとしている、根深い心理的メカニズムが潜んでいるのです。
■ 2.【セッション事例】
60代経営者Aさんの「見栄による浪費の裏に隠された孤独」
(許可を得て、本人が特定できないように加工してご紹介します)
以前、60代の経営者Aさんから、こんなご相談がありました。
「売上もだいぶ復活してきたけど、以前のように潤沢に会社の経費を使える状態ではないのに、社員や取引先を飲みに連れて行くのがやめられません。
頑張ってくれている社員や取引先へねぎらいで連れて行ってるんだと、自分に言い聞かせています。
ですが経費がそんなに使えないので、私個人のお金を使ってますが、それも限界にきています。
奥さんからは、『いい加減にして!』と度々言われ、『うるさい、これも経営だ』と夫婦ゲンカが絶えません。
この見栄でお金を浪費するのがやめられないのは、私の心の病気なんじゃないかなと感じるほどです。
社員の若い衆に、『おい、お前ら今日、行くぞ!』と飲みに連れて行きたいけど、前みたいに頻繁に行けない自分の不甲斐無さに、家での飲酒量が増えています。
このままでは、健康にも仕事にも家庭にも悪いので、いろいろ試しましたがダメでした。
このような内容でも解消できますか?」
というご相談でした。
そこで、私は、お金を浪費してしまうのは、お金のメンタルブロックでよくあるご相談なので解消できますよ、とお答えすると、セッションを受けることになりました。
実際のセッションに来られたAさんは、体格が良く、ホームベース型の顔で、声がデカい人。
そこでAさんは、いつ頃から、人によく見られたいという見栄で、若い衆を飲みに連れて行ったり、お金を浪費するのが、やめたいのにやめられなくなってますか?と聞いてみたんですね。
すると、Aさんは、こんなことを教えてくれました。
「結構前からです。
バブルの頃、会社員で営業をやっていて給料も良かったので、部下をよく飲みに引き連れて行ってました。
部下に頑張ってもらうために、時々、私が全部、奢っていたんですよ。
あの時は、本当に楽しかったな〜」
そこで私は、もっと前に、そんな見栄でお金を浪費する感覚はなかったですか?と聞いてみると、
「ちょっと、よく分からないですね・・・」
とAさん。
なので、もしかしたら全く同じ見栄でお金を浪費する感覚ではないかもしれません。
大学とか高校生の時にもあったかもれませんし、さらに前の、小学生低学年とかぐらいの時に、見栄というか強がって、何かをした感覚はなかったですか?とお聞きすると、
あ、もしかしたら・・・似たような感覚があったかもしれません、と言い始めたのです。
たとえば、どんなことがありましたか?と聞くと、
「物心がついた頃から、両親が共働きでお店をやってて忙しかったのであまり構ってもらえませんでした。
私は長男で、少し年齢が離れた弟と妹がいます。
正式にネグレクトされていたわけではありませんが、たまに祖父母や親戚がウチに遊びに来て、『寂しくないか?』と聞かれた時、
『寂しくなんかないよ』と強がって言ってました。
寂しいなんて言う弱い自分を見せたくなかったし、いい格好を見せたかったからです。
私は、小さい頃から体格が良くて、声がデカかったので、近所の子供たちを舎弟にして引き連れていたお山の大将。
舎弟が、変な奴らに絡まれたと聞くと飛んで行ってケンカしてたんです」
とAさん。
そこで私は、ドラえもんのジャイアンみたいですね(笑)ちなみに、どうして舎弟が絡まれたらケンカしたんですか?と聞くと、
Aさんは、
「舎弟を弟や家族のように思っていたからです」
とのこと。
では、もしその舎弟がいなくなったら、どんな気持ちになりますか?と私が聞いてみると、
Aさんは、急に青ざめて、
「耐えられないです・・・」
と肩を落としたんですね。
そこで、何に耐えられない感じがするのでしょうか?と私がお聞きすると、
「何というか・・・身体の芯から孤独の寂しさを感じます・・・」
とAさんは、まるで子供がしょんぼり小さくなっているような雰囲気になったのです。
おそらくこれが原因ですね。
確認ですが、子供の頃、本当は耐えられないほど孤独の寂しさを感じているのに「寂しくなんかないよ」と見栄で強がった。
その寂しさを埋めるために代替行動として、舎弟たちを引き連れて強がるようになって、それが大人になり、社員や取引先を飲みに連れて行って、見栄でお金を浪費して強がるようになった。
これらの感覚が、つながっているような感じがしますか?と聞いてみると、
「ああ、ほんとだ、つながっている感じがします・・。
子供の頃のあんなことが、見栄で浪費をやめられないお金のメンタルブロックになっていたんですね・・・」
とAさん。
そこで私は、この本当は寂しいのに寂しくないよと強がっているこの感覚を、これからも持ち続けた方が良さそうですか?それとも手放した方が良さそうですか?と聞いてみたんですね。
するとAさんは、あー、う〜ん、と少しの時間、頭を掻きながら、私のサポートもあって、ようやく心の踏ん切りがついたようでした。
そして、子供の時、親に構ってもらえず寂しい、というメンタルブロックを外しました。
セッション直後、今まで経費がそんなに使えなくなって、個人のお金も限界がきてて、頭では良くないと分かっているのに、社員や取引先に、見栄でお金を浪費してしまうのは、どんな気持ちで、なかなかやめられない感じでしたか?と聞いてみると、
何となく、社員や取引先を、引き連れていることで、よく見られたい、尊敬されたい、重要な人間だと思われたいという気持ちがあったと思います、とAさん。
そのよく見られたいという感覚は、まだありますか?と聞くと、あれ?何だか感じませんね、と首をかしげながら不思議そうに言ってました。
セッションから約2か月後、Aさんから、こんな報告メールを頂きました。
今までだったら、定期的に社員や取引先を飲みに連れて行かないとソワソワする衝動に駆り立てられていました。
その感覚が無くなり、変な見栄も必要無くなったので、心も自由になってお金の浪費も無くなりました。
そのためか、社員を飲みに連れて行けない不甲斐無さを感じることも無くなって、家での飲酒量も減ったんです。
また、人からのお誘いも断り切れなかったのが、自分の気持ちや選択を優先するようになりました。
何より、人と一緒にいないと寂しい、虚しい感覚が無くなったことが嬉しいです。
この見栄でお金を浪費することが原因だった離婚危機も無くなり、ホッとしています、とのことでした。
■ 3.【メンタルブロックの『多重構造』と『利得』】
経営者やリーダーが「分かっているのに見栄での浪費をやめられない」時、そこには以下のような心の多重構造が隠されています。
| 階層 | 心理状態 | 具体的な現れ方 |
| 表層(悩み) | 行動のストップなど | 経費や個人マネーの限界が近づいているのに、見栄で社員や取引先に奢るのをやめられない |
| 1層(状況に応じて) | 無意識のメリット(利得) | 周囲を引き連れて奢ることで「よく見られたい、重要な人間だと思われたい」と強がり、孤独を埋める |
| 2層(原体験) | 過去のトラウマなど | 幼少期に両親が共働きで忙しく構ってもらえず、本当は耐えられないほどの孤独と寂しさを抱えていた体験 |
● 潜在意識が隠し持つ「無意識の利得・メリット」
「見栄を張って周りに奢り、人を引き連れること」で、身体の芯から感じるような強烈な『孤独の寂しさ』を麻痺させ、自分が一人ぼっちになる恐怖から心を必死に守ろうとしていました。
頭ではダメだと分かっていても駆り立てられてしまう浪費の衝動は、あなたの意思の弱さではなく、「あの耐えがたい寂しさを2度と味わわせない」という、あなたの潜在意識の健気な防衛本能(メリット)だったのです。
■ 4.【本来の自分へ戻るステップ&終わらせる分岐点】
見栄でお金を浪費するブロックを外すことは、あなた自身の経済的な課題を解決するだけでなく、家族関係の修復や仕事の健全化、人間関係のストレス解放など、人生のあらゆる側面に大きな好影響をもたらします。
本当は寂しかった過去の自分を優しく受け入れ、潜在意識のブレーキを外すことで、変な見栄を張る必要は一切なくなり、心からの自由とおだやかな安心感を手に入れることができるようになるのです。
ここから先、その心のブレーキ、メンタルブロックを緩めていくルートは2つあります。
もし、ご自身のペースで、自分の心の中にある「メンタルブロック24種類心のクセ」のパターンを整理したい方は、以下のステップを読み進めてみてください。
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セルフイメージコンサルタント
岡崎哲也
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